景気に左右されない安定した医療業界での仕事を希望する人は少なくありません。医療業界の職業は、医師や看護師、薬剤師に臨床検査技師など多岐に渡ります。その中でも、MRは特別な資格がなくても大手の製薬会社で、平均年収が1000万円と一般的なサラリーマンに比べて高収入ということもあり、就職活動をする学生に人気の職業です。
ここでは、MRの仕事を詳しく見ていくことにします。MRの仕事内容は一言でいえば、製薬会社の営業になります。診察時間の終盤に、病院の待合室にスーツ姿の営業の人が座って待っているのを見たことがない人はいないでしょう。
一日の流れを見ていきましょう。出社したら、まずメールのチェックをします。以前訪問した医師からの質問や要望などのメールや薬の売上や販売に関する最新情報をチェックします。そして、病院を訪問する前にチームでのミーティングや個人での資料作成を行ないます。
そして午前中に病院の医師を2〜3軒訪問します。昼食は外食や大きな病院の院内の食堂で済ます人が多いようです。午後も病院を2〜3軒訪問し、帰社は19時ごろになるようです。明日の準備を行ない、20時ごろに退社となります。
医師と話ができる時間は限られています。教授クラスの医師ともなると、話ができる時間は10分以下です。いわば勤務時間中の殆どの時間は自由に過ごすことになります。その自由な時間をどのようにして過ごすかが営業成績を左右するといっても過言ではありません。
その時間に医師と対等に会話ができるように医学書や論文を読んで勉強したり、営業の戦略を練る人が殆どです。製薬会社は会社にもよりますが、成果主義の会社も多いです。中途採用の人でも積極的に採用しているような製薬会社は成果主義の会社が多く結果を出せなければ給料も下がってしまいますが、その分きちんと結果を出すことができればそれに見合った年収も望めます。
また個人の営業成績に応じて報奨金がついたり、チームの実績に応じて報奨旅行として海外に旅行に行けるといった、従業員のモチベーションを引き出すような制度のある会社もあります。製薬会社の営業マンは売上を伸ばすために、何度も病院に足を運び製品の最新情報を提供したり、相手のニーズに合わせた新薬を提案することで医師の信頼を得ていきます。
忙しい医師に合わせて相手の必要とする情報を的確につかみ、端的に分かりやすく説明できるコミュニケーション能力が求められます。また、医師に親しまれやすい人柄を持っていることも重要なポイントです。