人の役に立つ仕事というとこの世の中にたくさん存在しますが、その中でも人々に特に必要とされているのが医療の仕事なのではないでしょうか。人は定期的に怪我や病気を患いますし、中には日常生活に支障が出てしまうものが結構多いです。
怪我や病気の具合が思ったよりも重いなら、病院に行って適切な治療を受けなければなりません。この時医師や看護師は的確に診察と治療を行ってくれるはずですし、状態が回復に向かえば良い病院だときっと感じられるでしょう。
しかしそんな病院でも、各科によっては人手不足で非常に苦しんでいるのが現状です。例えば内科や歯科、皮膚科などは診察が比較的簡単ですし、医師や看護師、介護士などが重労働になることはそれほど無いかもしれません。
しかし小児科や産婦人科などは現在人手不足が深刻で、医師や看護師の不足が現在進行形で社会問題になっています。これはいろいろな原因が考えられますが、やはり医療ミスによる訴訟の問題が大きいのではないでしょうか。
小児科は小さいお子さんを相手に診察をしなければなりませんが、これが非常に大変です。やはりどの家庭も自分の子供のことが非常に大切なので、ちょっとした怪我や病気でも診察を受けさせようとします。その結果患者の数がどんどん増えてしまい、一人ひとりの子供を十分に診察することができなくなります。
こうなるとちょっとしたミスが事故へと繋がり、高額の慰謝料や損害賠償などの負債と同時に、子供の心や体に一生残る傷を植え付けてしまう恐れが出てくるかもしれません。また産婦人科では出産という大事なイベントを控えた女性の診察や分娩はもちろん、産前や産後の心のケアなども行わなければなりません。
そして分娩中は母子ともに出産までしっかりと無事に終えなければなりませんし、その苦労は計り知れません。これらに共通するのは、あまりにも大変な仕事であるにもかかわらず、ちゃんとした報酬や休みが取れないことにあるのかもしれません。
特に医師はいつ子供や妊婦などの急患が運び込まれるか分からないので、毎日おちおち休んでいられないはずです。なのに月々の報酬がそれほどではないとしたら、これから医学の道に進もうとしている若者がますます小児科や産婦人科を選ばなくなってしまうでしょう。全国にある人手が不足している病院はさらに深刻ですし、これが長く続くとこれからの未来を担う小さな子供や赤ちゃんに、非常に大きな悪影響を与えてしまうかもしれません。各病院は勤務体制を一から見直し、医療従事者が働きやすい環境を一刻も早く整えることが望まれます。